「チームワーク」の本当の意味
チームワークの意味
「チームワークとは何か」と言葉の意味を問われた時に、どのような答えを思い浮かべるでしょうか。「チームワークが大切」と言われても、そもそもチームワークの意味をきちんと理解していなければ大切にすることはできません。そこでまず「チーム」について考えてみましょう。チームとは単に人々の集まりというだけでなく、ある目的を持った人々の集まりと定義できます。チームと同じような言葉に「グループ」があります。グループのメンバーも同じ目的に向かって努力をしますが、メンバーの成果の総和がグループ全体の成果の総和を越えることはありません。一方でチームの場合は、メンバーの成果の総和をチーム全体の成果の総和が超えていくことを前提にして作られています。
最高のチームワークとは
チームのメンバーは、お互いが協力し合うことによりメンバーの成果の総和以上の成果を残すことを前提に集められています。つまりチームとは相乗効果を生むことができる集団のことです。そしてチームワークとは、相乗効果を発揮するための協力体制と定義することができます。最高のチームを作るためには、メンバー同士が強みや弱みを合わせて補完し合い、相互作用を発揮する必要があります。メンバー個人が努力をしただけではたどり着けない成果をもたらせるような働き方をすることが大切になります。チームワークを発揮している状態をイメージする時に、チームのメンバー同士が仲の良い状態をイメージするかもしれません。しかし仲が良いことが最高のチームワークを生むとは限りません。全体の成果を上げるために忌憚のない意見をぶつけ合う、緊張感がある関係こそ良いチームワークを発揮している状態と言えるのです。
チームワークの必要性
現代の先の見えない経済状況や、グローバルワークによる国境を越えた企業間の競争が、ビジネス上でチームワークを必要とする原因になっています。先の見えない時代では、大きな目標を決めて各々が長期的に頑張ることが難しくなっています。先行きのはっきりしない時代では、長期的な目標を作ることさえ困難だからです。そこで変化の激しい時代に対応しながら、チームのメンバー同士が、相乗効果を発揮して難局を乗り切っていくような姿勢が重要になっています。チームのメンバーが協力し合い、現代に合った新しい価値観を導き出していく必要性があるのです。
また人材不足気味の企業が多いという現状から、限られた資源の中で最大限の効果を発揮する必要も生じています。少人数でも大人数が個々に努力するよりも大きな成果を上げるためにチームワークの必要性は高くなっています。少数精鋭チームのリーダーになる人は、チームのメンバーの個々の能力を最大限に引き上げて、最高の相乗効果を発揮できるような組み合わせを作り、最大の成果を得ることが大切になっています。